Works作品紹介
神奈川県逗子の家 / 延100㎡
逗子海岸から100M程の立地であり、湘南の光と風に満ちた住宅地です。
この住宅の主要テーマは、海への眺望、木の洞のような内部そして中心の暖炉です。
しかしその他いたるところに迷路空間と驚きが組み込まれています。
外観・ファサード
立体的なオープンフロアー・重奏(重層)する空間
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この空間はダイニングゾーン、暖炉前のリビングピット、その上の高いリビング、さらにダイニングの上のロフト空間、という重層構成となっています。
高いレベルのリビングからは海を臨むことができます。
主空間の内装は全て無垢の木によっていて、様々な方向から陽光が入るのでまるで森の中または木の洞の空間にいるような雰囲気です。
施主のたってのこだわりであるクリの大黒柱と床柱状の杉磨き丸太が対峙しています。
中心の暖炉
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この立体的主空間の中心にドーンと存在するのが特注の暖炉です。施主のこだわりはアスプルントの「夏の家」の暖炉、あるいはジプリアニメ「ハウルの動く城」の暖炉のイメージでした。法的な規制の中で研究を重ね、この形のできる暖炉屋さんが1軒だけ見つかり実現しました。耐火レンガ、鉄筋・耐火モルタル下地に漆喰仕上げのユーモラスで童話的な暖炉となりました。圧倒的な存在感で驚きを演出しています。
広場のような屋上と月見台
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屋上はデッキ広場でバーベキューや菜園のための空間ですが、イベントとしては何と言っても初夏の逗子海岸花火大会です。屋上中央には2畳程度の月見台が設けられその高みから眺める空と海は格別です。屋上の煙突頂部はとんがり帽子としています
施主はこの住宅を「犀角(サイカク)庵」と称しているようです。
練習室と隠し部屋書庫
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1階は浴室や和室とともに音楽練習室がります。施主がフラメンコの練習をするための防音室です。足に優しい舞踏用床仕上げ(松山バレー団がメーカーと開発)を採用し、壁の一面は鏡としています。さらに隠し部屋的な書庫まで用意されていて、そこが施主のお気に入りの秘密の読書スペースとなっています。
夢のおうち
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施主夫人が5歳の時に描いた「ゆめのおうち」という絵がこの住宅の完成後に偶然見つかりました。幼い夢と実際の空間がほとんど同じであるのには本当に驚きました。
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施主の要望にはマルタ島のハチミツ色の外壁というのがありました。
そのため、外観は地中海の要塞のようなイメージで、明るい黄褐色の土壁状外壁とバルコニー囲いや手摺などにふんだんに用いた木という2つの要素に集約しました。
外部の木格子(イペ材)や木製の玄関ドアは内部の木が溢れ出た、というイメージです。